根元は黒いのに途中から白髪になっている髪の毛の原因は?

白髪は目を細めてよく観察してみると、根元が黒いのに先端にかけてが白髪になっているという場合があります。いわば白と黒のコントラストのような状態です。
なぜ人間の毛でこのような特異的な現象が起こりうるのでしょう?
ヒトの頭髪は大きく分けると三層の構造から成っています。
髪を保護する役割を担う毛表皮(キューティクル、角皮)、髪の強さの源である毛皮質(コルテックス)、そして芯の部分が毛髄質(メデュラ)の3要素です。
私たちがふだん無意識に見ている髪の毛は、髪の生成を行う毛母細胞と呼ばれる細胞が頭部へ伝う毛細血管から髪の生成に必要な栄養素を受け取り、細胞分裂を繰り返すことで植物が地上から芽が育つように生えて伸びています。
黒い髪の毛はその毛根の部分にあるメラノサイトと呼ばれる細胞部分です。
メラノサイトは「ユーメラニン」と「フェオメラニン」)という2種類の黒い色素を生成し、細胞分裂をしながら増殖していく髪の毛にその成分を供給していきます。
途中から白髪になってしまっている髪の毛というのは、植物の誕生と成長に例えると、芽が出て間もないうちは、きちんと栄養が行き届いていたものの、時間が経過し根元から遠ざかって栄養の伝達が遅くなる先端部にかけては、メラニンが不到達となっている可能性が高い状態にあります。
100%、髪1本1本の先端部まで栄養が行き届くのが正常な状態であり、途中で白髪に変化してしまう状態は栄養素が不足しているか、何らかの要因によりその供給を阻害されている状態にあると考えることが出来るのです。
この症状の予防と対策としてすぐに考えることは食生活や、血行不良の改善=適度な運動などを見直す大切です。
白髪予防に繋がる食品の摂取をより強化し、新陳代謝を高め細胞を若返らせることができれば正常な黒い頭髪に戻すことも十分に考えられます。