白髪のメカニズムと予防法

白髪の多くはごく自然な老化現象です。そのため、完全に防ぐということは出来ません。ですが、最近は、遺伝以外の要素、ストレスや無理なダイエットなどによって白髪になる人が増えているというデータも出ています。
正しい対策を行うことで白髪は、予防・改善出来ます。白髪対策には、白髪のメカニズムを理解することから始めるとよいでしょう。
■メラニン色素とバランス
髪色はメラニン色素によって決まります。メラニン色素には黒色メラニンとも呼ばれる「ユーメラニン」、黄色メラニンとも呼ばれる「フェオメラニン」があります。髪の色はこの2種類の組み合わせによって作られています。
具体的には、ユーメラニンが多ければ暗い髪色となり、フェオメラニンが多ければ明るい髪色になります。日本人の場合は、大部分がユーメラニンですが、白髪というのは、このいずれのメラニン色素も含まない状態の髪のことを指します。
■老化すると白髪になるのはなぜ?
実は、生まれた瞬間の毛髪の色は、白です。毛髪が作られる過程でメラニン色素が自然に混ざっていき、色がついて生えてくるのです。ですから、白髪というのは、混ざるべき色素が足りないことで起こる現象なのです。
メラニン色素はメラノサイトという細胞で作られます。毛髪の場合、メラノサイトは毛根の一番下の部分にあります。ただ、メラノサイトがあれば自動的にメラニン色素が作られるというわけではなく、メラニン色素を生成する際には、チロシナーゼという酵素が欠かせないのです。
なんらかの理由でこのチロシナーゼが充分に働かず、メラニン色素が作られないと、髪の毛に色をつけることが出来なくなります。その為、白髪が発生するのです。
■白髪になる原因
白髪になる最も大きな原因は老化です。年を取ると毛根部のチロシナーゼの量が減り、メラニン色素を作ることが出来なくなります。これは上記でご説明しました。ですが、世の中には若白髪に悩まされている人が少なからずいます。これは、老化以外の原因でもメラニン色素が作らなくなる場合があるということを意味します。
栄養が充分に足りない場合や生活習慣に問題がある場合なども白髪になることがあります。また、病気のせいで白髪になる場合もあります。近頃では、細胞のストレスが白髪の原因の一つである事もわかってきています。